便秘について
まずはずばり便秘という現象についてお話します。最近は生活環境の変化が影響しているのか、便秘は誰にでも身近に起きるものとなっているようで、常に便秘がちで困っているという人がたくさんいるのが実態だと思います。
もちろん、生まれつき便秘体質だという人は殆どいませんから、大人になって便秘になりやすい人というのは個々の体質による原因もさることながら、その多くが普段の生活環境による影響が大きいとされています。
こうした原因についてひとくくりにまとめて定義することはできません。しかしよく耳にするところでは、多くの場合は食事での食物繊維の摂取量が不足していたり、トータルでの食物量が少なかったり、朝食をあまり摂らない習慣、夜遅くに夕食を摂る習慣など、日常のバランスの崩れた食生活が大きな原因となっているようです。
更に人によっては早食いをしたり、よく噛まなかったり、更には生活、仕事上で大きな精神的ストレスを受けたりしていると、便秘の発生率が高まっていくわけです。
又、特にデスクワークが中心の事務職の人が陥りがちな運動不足も便秘の原因のひとつとして増えているようで、1日中座りっぱなしで仕事をすることが多いので、仕事が忙しくなる程、極端な運動不足状態という結果になってしまいます。
消化器官をもっと活発化させなければいけないわけで、これには本来適度な運動が不可欠であり、腹筋力も低下しますから腸の運動もかなり鈍いものになっているはずです。
よく妊産婦が便秘になりやすいといわれますが、それは運動不足気味になることと、いろいろな悩みごとのストレスからの影響でホルモンバランスが崩れてしまうからとされています。
普段服用している薬も影響しています。カルシウム剤、コデインなどの鎮痛剤や、制酸剤、利尿剤、抗うつ剤、鉄剤などの薬は、副作用で便秘になりやすいとされ、こうした環境を勘案すると、誰にでも起こる可能性があるのが便秘となるのです。